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この30年間の保育の改革を振り返る。(3-3)

-白梅学園大学大学院・特任教授無藤隆先生のFace Book拾い読み

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※(3-2)の続き

無償化のその先の課題とは
幼児教育・保育の無償化の次は、幼児教育・保育の質が問題になります。だからこそ、文部科学省や厚生労働省はそれぞれで質に関する会議を立ち上げました。いわば、次の作戦会議のようなものです。財務省的にみると、待機児童解消のための予算は確保するものの、無償化によって幼保に関する予算の問題は終わったとの認識です。無償化をやめたからといって、同じ分だけ子どもに予算が回ることはないでしょうし、待機児童解消にはそれなりの予算がいずれにせよ用意され、ただ、保育士不足や土地不足によりすぐに全部を受け入れる枠を特に都心部などではが作り出すわけには行かないかもしれませんが。

保育の質が一概に下がっているとは思いませんが、高いところも増えている一方、低めのところがもしかしたら広がっているかもしれません。ともあれ、確実に質を上げる方向に向かうことができるのかが課題です。例えば、幼児教育・保育の無償化の中でも質の高い保育を行っているという理由で上乗せの保育料を求めることができるだけの説得力のある保育ができるようでなくてはいけません。

その際、先端技術の活用も課題です。現在、登降園管理や保育記録、連絡帳などがICT化されつつありますが、センサーによる午睡時の呼吸チェックなどの技術も進展しています。まだ安定性がないための一般化されていませんが、人の目と組み合わせながら実用化されるようになるでしょう。そのように技術が進んでくると、デジカメを持ち歩かなくても子どもの姿を映像データに残し、保育者のつぶやきを記録にすることもできるようになってきます。現在でも、センサーによって子ども一人ひとりを個別認識して画像データを自動的に記録することは可能です。これを利用すれば、子どもの行動をチェックして育ちをとらえることもできでしょう。そこから、10の姿をまとめることも可能になるでしょう。保育者のつぶやきを記録することで、砂場で工夫していたとかもわかります。たくさん集まった子どもの画像を順番に並べることで、子どもの変化、育ちがわかります。今でも、日付順に子どもの写真を並べた写真通知表を作ってはどうかと提案しています。泣いてばかりいた子どもが友達と遊べるようになったという育ちが見えると思います。それは保育者の振り返りにつながりますし、保護者に還元してもらいたい部分です。質向上に向けた取り組みが一層求められるようになります。