>  > 乳児保育のゆるやかな担当制をめぐって

サービス二ュースService News

一覧へ戻る

乳児保育のゆるやかな担当制をめぐって

-白梅学園大学大学院・特任教授無藤隆先生のFace Book拾い読み

画像1

乳児保育のゆるやかな担当制をめぐって

日本保育学会第72回大会2019年5月4日
自主シンポジウム「乳児保育の基本ー「ゆるやかな担当制」を考える」

無藤 隆

緩やかな担当制がよく働くならどういう点に影響しうるのか
1)アタッチメント
安定した愛着関係により子どもは支えられる。
それは特定の人との関係である。
また、まわりの環境に出て行くことを支える。
ただし、保育所は時に人が変わらざるを得ない。そこをどうするか。

2)子ども一人一人を丁寧に見て応じていく。
月齢に応じた発達はあるにせよ、そのずれや気質の違いは大きい。
言葉以前の表出は時に微細である。
1対1のアイコンタクトが基本となる。
子どもの活動を流れで見ていく。
子どもの発達を時間を追って記憶し記録する。
それらのために比較的少人数の子どもに責任を持つ体制は意味がある。

3)子どもと環境(とりわけ部屋の配置や置かれたもの)との関わりを丁寧に見ていく。
子どもによって時期によって関わり方は変わる。
その生育の過程で積み重なりがある。
個の関わりがさらにクラスとしての広がりがある。
個別の様子を丁寧に見ると共に、担当を超えた関わりがあり、場所ごとの分担も出てくる。

緩やかな担当制を進める際の留意点
4)保育者同士の連絡や語り合いをいかに進めるか
その子どもはその保育者の所有ではない。園の子ども、クラスの子ども、その保育者が責任を持つ子ども、など重層的である。
完全な1対1の保育ではない。少ない人数であれ、それは集団である。
他の保育者と共に保育せざるを得ない。ものや場所との関わりに応じた分担もあるだろうから、その調整や連絡は不可欠である。。

5)保護者との連絡・調整をどう進めるのか。
その連絡をどのように誰がするか。
家庭での状況を誰がいつ把握していかにして配慮するか。
誰が保育の様子を伝えるか。
それが進むためには、子ども・保育の情報を共有しておく必要がある。

6)「担当制」という良さはそういう形でないとできないのか。
担当制と称することがそう称しない場合とどうして変わるのか。保育の理念は同じではないか。
肝心なことは日々、子どもの顔や様子を思い浮かべられるか。見渡し、一人一人に着実に目を届かせているか。