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保育指針における評価とは・・・3-3

-白梅学園大学・無藤隆教授がノートを公開

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《保育指針における評価とは・・・3-3》
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⑸ 評価を踏まえた計画の改善

ア 保育所は、評価の結果を踏まえ、当該保育所の保育の内容等の改善を図ること。

イ 保育の計画に基づく保育、保育の内容の評価及びこれに基づく改善という一連の取組により、保育の質の向上が図られるよう、全職員が共通理解をもって取り組むことに留意すること。

評価とはそれで終わるものではありません。そこでの検討を用いて、保育また園全体のあり方をよくしていくための情報の整理です。そこには、指導計画の書き方の工夫やその後の子どもの活動の記録の仕方や検討の仕方、環境構成、検討の時間の生み出し方、シフト勤務や残業のあり方、保護者との連携、その他、保育所の保育を囲む業務にはたくさんの種類のことがあります。それらは全部を一律の基準に向けてよくするというものではありません。最低基準を満たすのは言うまでもありませんし、保育指針を参照するわけですが、さらに大事なのは保育所としての理念であり、各保育士が抱く保育への願いです。それを実現していくわけですが、そうはいっても、人員も予算も厳しい制約があります。その中ででも少しでもよい方向へと改善して行くにはどうしたらよいのか、全職員の知恵を集めていく必要があります。

保育の細部まで具体的に分かっているのは実際に保育に当たる保育士です。そこから自己評価等を通してそのうまくいっていると思われれるところや難しい点などが上がってくるでしょう。施設長などはそれを組織の全体的な視点で捉え、どこは可能で、どこは難しいか、どこはすぐに変えられて、どこは数年がかりかなど、世の中の知見にも学びながら、考えます。主任などはその保育の詳細と組織のあり方をつなぐ働きを担います。そういった様々な立場の人たちが互いに情報を持ち寄り、率直に対等に意見交換ができるような風土を作っていきます。

その上で、単に自画自賛でもなく、ひたすら反省しよくないとするのでもなく、建設的によくしていけるところを見いだし、次の時期へとどこを変えるかを具体的に取り出し、改善の案を作ります。

そういった話し合いの場を多くの職員が参加して行うなり、小さい集まりとしてそれを繰り返すなりしていきます。どの職員もいわば自分事としてどう自分の保育のみならず組織全体が子どもの最善の利益を実現する方向へといわば進化していっているのか、それをどう推し進められるかを考えます。

改善案は出して終わりではありません。本当にうまく改善されたか、そこに弊害は出てこないかの点検が必要です。それに応じてさらなる微調整や次への大きな改革の方向が見えてくることもあります。外部の研修などからヒントをもらえることも増えていくでしょう。

このように評価の過程とは全職員の参加により、日頃の保育の発展の中で、時に大きな見直しの機会を作りながら、改善に向けて努力を続けることなのです。私たちの園をどういうものにしたいのか、そのイメージや願いや理念を具体的に腑に落ちていくところで、各人の力が発揮されていくでしょう